|福祉事業として無理のない線引き
評価の話を突き詰めていくと、必ず行き着くのが報酬と待遇の問題です。
どれだけ評価に悩んでも、最終的には給与や賞与という形で示さなければなりません。
この記事では、報酬と待遇について、私が大切にしている考え方を整理します。
生活できることを最優先に考える
報酬を考えるうえで、まず重視しているのは、生活できる水準であることです。
仕事として成り立たなければ、長く続けることはできません。
理念ややりがいだけで人を支えるつもりはありません。
隣の芝生より、少しだけ青く
次に意識しているのは、近隣の同業者と比べて、少しだけ条件を良くすることです。
突出した高待遇を目指すのではなく、現実的な範囲で差をつけることを意識しています。
この「少しだけ」という感覚が、無理のない経営につながります。
報酬だけで勝負しない
待遇は、報酬だけで構成されるものではありません。
休暇を増やすなど、報酬以外の部分も含めて考える必要があります。
トータルで見て、働きやすい環境を整えることを重視しています。
したくない求人の出し方
これは明確に「やらない」と決めていることがあります。
「給与22万円〜45万円」といった、幅が広すぎる求人広告です。
いわゆる釣りのような表現は、信頼を損なうと考えています。
福祉事業特有の制約
福祉事業は、定員が決まっているため、月ごとの売上に上限があります。
売上の上限がある以上、給与にも上限があるという現実は避けられません。
この制約を無視した報酬設計は、長続きしません。
財務とのバランスを常に意識する
報酬や待遇は、必ず財務とのバランスを考えて決めています。
一時的に良く見せることより、継続できることを優先しています。
無理をすれば、最終的に現場にしわ寄せが来ます。
同一労働・同一賃金を基本にする
報酬設計の基本にしているのは、同一労働・同一賃金の考え方です。
仕事の内容が同じであれば、基本的な扱いも揃えるべきだと考えています。
この前提がないと、不満や不信感が生まれやすくなります。
人員構成で収入を最大化する
福祉事業では、個人の成果よりも、人員構成が収入に大きく影響します。
人員配置や加算取得を勘案し、収入を最大化できる体制を考えています。
ここは経営判断として、常に意識している点です。
賞与を厚くするという考え方
給与だけで差をつけるのではなく、賞与を厚くすることも重視しています。
業績や状況を反映しやすいのが、賞与だからです。
固定費を抑えつつ、評価を反映できる余地を残しています。
給与に限界があるからこそ、別の価値を
売上に上限がある以上、給与にも限界があります。
だからこそ、休暇を増やすなど、給与以外の部分で待遇を良くする工夫が必要です。
トータルとして見たときに、納得感のある環境を目指しています。
地域で選ばれる事業所であるために
この業界には、残念ながらブラックと呼ばれる事業者も少なくありません。
だからこそ、給与、待遇、福利厚生は、地域で一番を目指したいと考えています。
それが結果として、良い人材の確保と定着につながります。
報酬と待遇は思想の表れ
報酬や待遇は、単なる条件ではありません。
事業として何を大切にしているかが、そのまま表れます。
この記事が、報酬や待遇について考える際の一つの視点になれば幸いです。

コメント