制度と現場のギャップに、どう向き合うか

|割り切るところと、工夫するところ

障害福祉事業を運営していると、制度と現場の間に大きなギャップを感じる場面が多くあります。

特に、重症心身障害児を対象とした事業所では、そのギャップは顕著です。

この記事では、制度と現場のギャップに対して、私がどのように向き合っているかを整理します。


制度は現場ではなく机上で作られる

以前の記事でも触れましたが、制度は基本的に机上や会議室で検討され、決定されます。

現場の一日一日の動きを前提に作られているわけではありません。

この前提を理解しておくことが重要です。


重症心身障害児事業所は数が少ない

特に重症心身障害児の事業所は、絶対数が少ない分野です。

そのため、制度設計の段階で現場の実態が十分に反映されにくいと感じています。

結果として、制度と現場のギャップは大きくなりがちです。


やるべきことは増える一方である

制度によって「やらなければならないこと」は、年々増えていきます。

減ることはほとんどありません。

この現実から目を背けてはいけません。


制度を理解するだけで時間がかかる

制度と向き合う際、まず壁になるのが理解にかかる時間です。

制度文書は分かりやすく作られているとは言い難く、読み解くのに時間がかかります。

これだけで現場の負担は増えます。


書類整理に時間が取られる

制度対応では、多くの書類が求められます。

書類をそろえ、整理し、保管するだけでも相当な時間が必要です。

支援とは直接関係のない業務が増えていきます。


法定研修と法定会議が多すぎる

法定研修や法定会議も年々増えています。

正直に言えば、営業時間内だけで終わらせるのは難しい量です。

現場との両立に悩む事業所は多いと思います。


制度に対する基本姿勢を決める

ここで重要なのは、制度に対する姿勢を最初に決めることです。

制度を変えようとしても、現場レベルでは限界があります。

まずは、制度は変えられない前提に立つ必要があります。


現場とバックヤードを切り分ける

私が取っている向き合い方の一つが、現場業務とバックヤード業務を切り分けることです。

支援と事務を同列に扱うと、どちらも中途半端になります。

役割を分けることで、現場の負担を抑えます。


工夫するしかないという現実

制度そのものを変えられない以上、会社として工夫するしかありません。

効率化、役割分担、業務設計。

これらを積み重ねる以外に方法はありません。


現場にすべてを背負わせない

制度対応をすべて現場に押し付けてはいけません。

現場は支援に集中すべき場所です。

制度対応は、経営側の責任で整理する必要があります。


ギャップに飲み込まれ始めるサイン

制度と現場のギャップに飲み込まれ始めると、分かりやすい兆候が出ます。

その一つが、現場が法定研修や法定会議の存在を忘れてしまうことです。

これは、業務が回っていないサインです。


忘れるのは意識の問題ではない

法定研修を忘れるのは、意識が低いからではありません。

単純に、余裕がなくなっているだけです。

この状態を放置すると、事故やミスにつながります。


愚痴が増えたら危険信号

制度に対する愚痴が増え始めたときも要注意です。

不満そのものではなく、それが解消されない状態が問題です。

現場の疲弊が進んでいます。


割り切るところと、工夫するところ

制度と現場のギャップに向き合う際、すべてを解決しようとしないことが大切です。

割り切るところは割り切る。

工夫できるところに集中する。


制度と戦わない

制度と戦っても、現場は守れません。

制度を理解したうえで、どう運営するかを考える方が建設的です。

この姿勢が、長く事業を続けるために必要だと感じています。


現場を守るための経営判断

制度と現場のギャップにどう向き合うかは、経営判断です。

現場を守るために、どこで線を引くのか。

その判断を先送りしないことが重要です。

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